じょじょ日記

リストラおやじのつぶやき、もしくはエッセイ

人生論

人生は運が全てか?

投稿日:2020年6月21日 更新日:

運とは何かを考える必要がある

人生は運ですべてが説明できるものではない。何かに挑戦して、どんなに努力して成功しても「運がよかっただけ」と評価されれば不条理だと思うし、どんなに努力が足りなくても「運がなかった」と解釈すれば失敗しても楽でいい。一方で人生とは努力でどうにでもなるかというとそうでもない。どんなに努力しても、うまくいかないことはあるし、大して努力しなくても成功してしまうこともある。

では運とは何か。運とは努力や計算ではどうにもならない運命のようなものを想定していると思う。ある意味、「神」「宿命」「天命」「使命」のような、人間の叡智を超えた敬虔で不可解なものの象徴のようなものだろう。しかし、もしそんなものがあるのであれば、「人生」に「正解」が存在することになると思う。人間がどうにもできない決まりごとが、人間の知らないところにあって、人間はそれに絶対に抗えないというのであれば、人間は「運」という言葉で象徴されるものに逆らわずに生きていくことが「正解」の人生となるのだろう。

「運とは何か」という問題は、人間には絶対に解けない疑問である。なぜなら、人間の理解を超えたところにあるものを、人間は絶対に永遠に「理解」できるはずがないからである。であるなら、私はそんなもの「ない」と「理解」することが正しいと思う。理解できないものを無理矢理理解しても、それが原因で何も行動は変わらないからである。せいぜい、その「理解不能、認識不能」の対象に対して毎朝「今日も一日よろしくお願いします」と頼むくらいのことで、それをしたからと言って、あるいはしなかったからと言って、何か具体的に影響が出た証拠は発生しない。すべて後付けで屁理屈をこね、意味のない「祈り」を繰り返すだけである。

運などない(認識できない)が、あると思った方が生きやすい。

このように「運」とは理解、認識不能のものである。たとえば学校の問題集の解答のように、巻末に解説されているようなものではない。間違ったことを「復習」するには、あまりにもあやふやな、根拠のない答えなのである。しかし、私たちは、例えば成功したときは「運がよかっただけだ」と謙遜し、失敗したときは「運が悪かっただけだ」と慰める。これは、私たちの心が、成功したときに必要以上に自分の努力や能力を過大評価して慢心に陥り、注意力散漫になって危険を見落として、人生に躓かないようにするための戒めであり、逆に失敗したときには、必要以上に自分の努力や能力を過小評価して絶望に陥り、自暴自棄になって契機を見逃して、人生が成り行き任せにならないようにするための戒めである。つまりは、なかなか制御不可能な自分の心を、あるかどうか定かでない「運」とかそういう「不可解なもの」を想定して制御しようとする心の働き、心の努力、頑張りなのだと思う。

要するに、人生は運が全てとあきらめるのではなく、あるいは悟りすまして努力を怠るのではなく、しっかり自分に基づいて、しっかり自分と向き合って生きていくための、「道具」として利用するにとどめるべきである。

まとめ

  • 「運」は「存在」しない
  • 「運」は扱いにくい心を制御する「道具」として、奢らず腐らず生きていくために利用すべき

-人生論

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

市場の失敗って?

市場の失敗とは何か?

市場の失敗の意味とは? モノの価格は需要と供給によって決まる。すなわちAという財を100円で販売したい人と、Aという財を100円でなら購入したいという人がいれば、取引が成立し、Aという財は100円に決 …

愛って何?

愛とは何か?自由とは何か?

愛とは何か? 私が考える愛とは、「生きる意味」の一種である。「生きる意味」なのであるから、そんなものはないのであるが、「ないからこそ作る」と言う意味で、「生きる意味」の一種と言えると思っている。 もち …

バカって何?

バカとは何か?その存在と本質について

バカの解釈とは?~認識のゆがみ? かつてYAHOOニュースに「バカ」に悩む人についての記事が掲載されたことがある。(現在削除済)この記事を要約すると、 人の欠点ばかりが目につく「ネガティビティ・バイア …

消えるなよ

自ら消えなくていんじゃね?

死ぬまで生きてみてはどうか? 東京八王子で高1が拳銃自殺したらしい。動機は病気か?拳銃入手経路は不明(6/10現在)。自殺はしなくていいと思う。なぜなら、どうせ死ぬんだから。金持ちも貧乏も、健康な人も …

諸行無常って何?

諸行無常ということについて

日本経済がつまらなくなったわけとは? 諸行無常とは、この世の万物は常に変化して、ほんのしばらくもとどまるものはないこと。人生の無常をいう仏教の根本的な考え。(By goo辞書)である。他に古代ギリシャ …