固定電話はまだ半分以上の家庭で使用されている。しかしFAXは3分の1。
私の家の固定電話(NTT加入)の電話機の液晶がかなり薄くなってきた。電源を抜き差しすればしばらくは鮮明に表示されるが、時間がたつと見えなくなる。こうなってくると、誰からかかってきたのかがわからない。うちは迷惑電話対策として、「一見さんお断り」方式を採用しているので、基本的に電話帳に登録していないナンバーの電話は基本、取らないので、液晶に送信者が表示されないのは非常に困るのである。考えてみればこの電話機もかなり古く(おそらく10年以上前の機種)、今回思い切って買い替えることにした。
買ってしまった後になって、急に昨今の電話事情に興味がわいたので、ちょっと調べてみた。
上記は総務省が公表している「固定電話の加入契約者数の推移」データである。見てわかる通り、NTT加入電話はここ数年激減しており、代わりにIP電話の普及がめざましい。最近の0ABJ型IP電話は加入電話と同じ番号を使うので、NTT回線から切り替える人が増えていると思われる。NTT回線のメリットとしては、最近はめったにないが、たまに何かの契約時に「固定電話の番号」を要求されることがあり、その時に便利である。その他には通話品質が良い、災害時に優先されるということがあげられるが、逆に言うとその程度なので、今の携帯で十分にカバーできる性能であると思われる。我が家はその意味で、NTT回線を必要とするに十分な理由は特にない。
また、今回購入した電話機はFAX機能付きのものを購入したのだが、FAX機の保有も年々減少しているらしい。
上記のグラフも総務省が出している「情報通信機器の世帯保有率の推移」だが、FAXを所有している世帯も保有率は1/3くらいにまで落ちている。
私たちの世代は、電話と言えば「固定電話」という観念があるので、気持ち的になかなか手放せず、保有率も半分以上とまだ高止まりしているが、実際のところ、私個人的には、固定電話があってよかったという経験はない。ましてや、FAXなど、ここ数年使ったことがない。
何事も事前調査が大事。後悔先に立たず。
今回、コロナの影響で生産国の中国から輸入できず、品薄で選択の余地もないこともあり、仕方なく前機種に倣いFAX機能付きの固定電話機を購入してしまったが、価格は2万円以上するし、なんと今時、電話帳を紙でアウトプットして入力する始末である。今回購入の機種はさすがに「電話帳」がSDカードに保存でき、次に買い替えるときには、簡単に転送できるが、前の機種が古かったせいもあり、登録しておいた電話帳のデータをいったん紙に書きだし、それを見ながら、新しい機種に入力するしかなかったのである。おかげで2時間くらいぶっ飛んだ。また娘に叱られそうであるが(笑)、事前に調べてから購入すべきであった。今から思えばちょっと後悔である。ひょっとしたら今回思い切って携帯電話生活に切り替えるチャンスだったかもしれない。今やNTT回線を保有しているメリットはほとんどないと思う。災害時の保険程度だ。次、電話機が故障したら、NTT回線は解約しようと思う。それに向けて、人脈を整理して、長く付き合う相手には携帯電話の番号を伝えるようにしていこうと思う。